最終回「防災の日に語る、アウトドアの街・三条だからできること」

ASOBISAI CAMP

髙波 洋介氏(たかなみ ようすけ)

キャプテンスタッグ株式会社 常務取締役
アウトドア事業部 本部長
他社とのコラボレーション企画を仕掛けるなど、キャプテンスタッグブランドを若い世代にも広めるために積極的な事業展開を行っている。

井上 佳純(いのうえ かすみ)

NPOソーシャルファームさんじょう所属
2019年1月より三条市地域おこし協力隊として着任。現在は教育分野にて子ども向けイベントの企画運営や学校連携に取り組む。ASOBISAI CAMPの企画立案者。

NPOソーシャルファームさんじょうが今年9月に「ASOBISAI CAMP 2021」というイベントを開催するにあたり、三条市に本社を置くキャプテンスタッグ株式会社様から協賛をいただくことになりました。本イベントは「遊びながら、そなえよう」をコンセプトに、キャンプや日常を楽しみ、それを続けていくことで災害に備えることを目指した企画です。

第5弾はいよいよインタビュー企画最終回。9月1日の防災の日に合わせ、キャプテンスタッグ株式会社の髙波洋介さんに三条市や下田地域の魅力、キャンプと防災についてたっぷりお話を伺いました。

―髙波さんの現在のお仕事について教えてください。

所属部署はアウトドア事業部企画開発室で、責任者をしています。会社としては常務という立場なので、会社全体のことも見ています。ものを作るという立場の部署になりますので、今の商品のケアと新しい商品を開発するということを日々やっていますが、私は商品担当を持つということではなく、主に販促やブランディングに携わっています。ちょうど40周年のタイミングで、 1976年からのキャプテンスタッグの歴史を振り返るというところからリブランディングがスタートしました。40年間紆余曲折ありましたが、〈日本のアウトドアの歴史をつくってきたブランドなんだな〉というのを改めて知る機会になりました。

そこから今のキャンプの需要に合うようにこの数年間、様々な商品を開発しています。長年培った実力があるので、ものづくりのスキルは非常に高い会社だと自負していますが、魅せ方があまりうまくなかったんですね。スキルを持った人間がたくさんいるので〈そのスキルをうまく活かしてもっと良い魅せ方をしていけたらな〉ということでこの数年いろいろな取り組みをしています。その甲斐もあって、キャンプブームの重なりとともに非常にいいお声をいただくようになったのが現状だと思います。

―キャンプ場のネーミングライツを取得したのはそのブランディングの1つということなのでしょうか?

そうですね、最近はモノだけじゃなくてコトの発信が必要だということがよく言われますが、ものだけ作っていてもやっぱりイメージは伝わりづらいですよね。キャンプ場を持つということで、いろんなブランドの発信ができるだろうなということは考えていました。

▶2020年4月より八木ヶ鼻オートキャンプ場のネーミングライツを取得した。

―そこで八木ヶ鼻オートキャンプ場に注目したんですね。

ビギナーからベテランのキャンパーまで非常に幅広く受け入れられているブランドですが、よりビギナーの方にキャンプに入ってきて欲しいという思いがありますので、そういう意味では八木ヶ鼻オートキャンプ場は非常に適していると思います。絶景の八木ヶ鼻の岩と遊べる川のフィールドがありながら、きれいなトイレとお風呂もしっかり備わっています。そんなに広くないので少ない人数で楽しめるというところもいいですね。ビギナーにもキャンプを長くやっている人にも幅広く楽しんでもらえるキャンプ場なので、我々のブランドコンセプトとも非常に合っているなというところも大きな要因だったと思います。

―続いて、髙波さんの思う下田の魅力をお聞かせください。

合併される前の下田村というイメージが強いです。僕もいろんなキャンプ場を見て回っていますが、自然の絶景と田舎の景色、綺麗な水に加えて設備が整っているというところは他になかなかありません。最近関わるようになってさらにいろんな魅力を知るようになったかなというところですね。

―市としてもアウトドアフィールドという形でPRしていますよね。

三条市がアウトドアフィールドでPRしているのは、ほぼ下田ですよね(笑)日本でも名のあるアウトドアメーカーとしてスノーピークさんがいて私たちキャプテンスタッグもいますが、その2社が三条市に本社を構えて、どちらも下田に名前を冠したキャンプ場を持っているというのはすごく面白いなと思いますね。

―なかなか他にないですよね。

三条市が“アウトドアの街”と言われる所以はものを作る我々メーカーがいて、川遊びなど自然を体感できるキャンプ場があって、道具を買える場所(キャプテンスタッグはWESTという全国でも有数の専門店を展開している)があるという三拍子が揃っていることです。 あと若者が結構頑張ってるじゃないですか。

―若者ですか?

ソーシャルファームさんじょうさんもそうだし、村長の家の今井くんやTREEのメンバーの人たちもそうですけど。三条や下田は地域の若い人たちがその地域を盛り上げようと頑張っているという姿がすごい印象的です。とても嬉しく思いながら、活躍を期待して見ています。

―ありがとうございます。より一層頑張っていきます!

▶ショールームの焚き火コーナーにて。「このトングが便利なんですよ」と教えていただきました。

―最近はキャンプに行かれてますか?お忙しいですよね、、、。

キャンプは行きましたよ。子どもが3人(10歳、8歳、6歳)いて、まだついてきてくれます。また来週も行くんですが、八木ヶ鼻オートキャンプ場は取れませんでした(笑)

―いや、本当に本当に!笑

―私も春先の第一日曜日に予約の電話をしたんですけど全然つながらなくて。1回で2、3000件の着信があるみたいです。「そりゃ繋がらないわ!」と思って(笑)

そういうことなんですね!

―キャンプの時のこだわりや楽しみ方はありますか?

こだわりは特にないですが、「何の食事を作ろうかな」っていうのはいつも楽しみにしてますね。この前はチーズフォンデュしたりとか。

―へぇー!いいですね!

凝ったものは作るのが結構しんどくなってくるので(笑)野菜は家で蒸らして、ちぎれるパンを買って行きます。シェラカップにカマンベールチーズそのまま入れて、はちみつとバターをかけるだけです。肉とか焼きながらその隣に置いておくと溶けるので、そこに野菜をつけてもいいですし焼いた肉をつけてもいいですし、それだけでも一品になりますよ。

―いいですね!シェラカップでチーズフォンデュか~。

だからシェラカップは何個か持ってた方が便利ですよね。

―なるほど。

あと市販のピザを焼いたり、ダッチオーブンでなにか作ったりすることも多いですかね。鳥のもも肉やむね肉の塊と野菜を皮つきで入れて一時間ほっておけば美味しく出来上がります。最近はアウトドアスパイスがいっぱい売られているので、新しいスパイスで味付けを楽しんでいます。

―お子さんからリクエストとかあるんですか?

子どもはソーセージばっかり食べてます。結局凝ったもの作ってもあんまり、、、(笑)チーズフォンデュやピザは喜んで食べてましたね。

―美味しいですよね。

子どもたちが寝ると奥さんと焚き火をします。火に薪をくべる時間が夜の良い時間で。そこで夫婦で語らうみたいなこともあります。この前は子どもと一緒にすぐ寝ちゃいましたけど(笑)

―素敵ですね。

最近下の2人は寝るんですけど、長女が会話に入りたがっているので焚き火を3人で囲むっていうシーンに変わってきていますね。

―絵になりますね。ザ・キャンプ!って感じです。

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